2010/04/29

検査のプロセス①


みなさんご無沙汰しています。お元気ですか?ブログを更新していない間に、GPLではまた更なる変化があり、これからまたこのブログでどんどん発信していかなければ、と思っております。

この1ヶ月の間に大々的なニュースも発表予定です! 乞うご期待ください!



14年のラボ検査の経験を誇るGPLでは、2万件以上の検査を行ってきました。検体は世界各国から毎日送られてきます。今回は、この検体がどのようにして到着し、検査プロセスを行っていくのかに焦点を当てていきたいと思います。


RECEIVING DEPARTMENT


この部署を日本語にすると、受け取り部署、となるのでしょうか。

毎朝午前8時半から9時にかけて、フェデックスの大きなトラックがGPLへやってきます。ドライバーは、検体が入っているクリニカルバックを大きなビニール袋に入れてやってきます。




ご覧のとおり、クリニカルバックはオレンジなので、受け取り部署のオフィスは一時オレンジと化します。日本事務局は、この光景で仕事をする部署のスタッフを「オレンジの姫たち」とよんでいます。


これは送られてくる検体のほんの一部です。











受け取るのは様々な検体。

血液・血清



頭髪


検体容器


尿


ここで患者名と検査をシステムに入力した後、検査のプロセスがはじまります。スタッフは毎日大量に送られてくる検体を丁寧に調べ、検査・患者情報を得ています。



尿検体→ 有機酸検査・ペプチド検査もしくはメタル尿やアミノ酸検査

便→イースト検査、広範囲大便分析など

血液→食物アレルギー検査(IgGIgE)、免疫不全検査、コレステロール検査やメタル血液検査など



この一つ一つが、お客様の、涙と苦労、時には苦痛も伴いながら採取されるわけですから、スタッフも気を引き締めて検査入力を行っています。一つも無駄にはできません。



ここで検体や患者情報に問題があると、海外部門担当者へ連絡され、担当者からお医者様や患者様に直接連絡が行くようになっています。問題なくスムーズに検査をするには、テストリクエスト用紙にしっかりと情報を入力するようにしてくださいね。


それでは次回はこの検体がどこに行くのかをお知らせします!


2008/09/04

GPLセミナー②【The Diet】

みなさん、こんにちは! 

8月の中旬に、GPLセミナーが開かれました。このセミナーの講演者は、ウィリアム・ショー博士の奥さんである、レティシア・ドミンゲス-ショー博士でした。




The Diet and the Correlation with Behavior and Learning(食事と行動、学習の関連性)

ドミンゲス博士は、メキシコ出身で、レット症候群の17歳の娘さん、ポリーナの母親です。レット症候群は、
生まれてから6ケ月は、正常に発育し、6~30ケ月頃に発症、目的を持った手の機能が退行し、歩行の失行、精神の発達が遅滞する病気で、年齢とともに、運動機能と精神がゆるやかに退行する病気といわれています。原因は、はっきりと解明されていません。この慢性疾患も、自閉症と似たような症状があります。

ドミンゲス博士は、ポリーナのような症状をもつ子供たちのため、またその保護者たちのために何かしてあげたいと発心し、メキシコで初の行動療法と食事療法を推進する保護者団体、リンカを設立しました。このリンカでは、自閉症をはじめ、発達障害をもつ子供のための支援とバイオロジカル療法に基づいた治療法、その情報を提供する組織で、会員数も数百人の及ぶ大きな団体になっています。

ポリーナを育てる傍ら、ドミンゲス博士はグレートプレインズ研究所で国際部のディレクターとしても活躍されています。

そのドミンゲス博士に、食事と行動、学習力の関連性について話していただきました。

問題となる行動は何なのかを説明した後、広汎性発達障害の原因といわれるものは・・・・

- 遺伝的要素
- 分娩前後の要素
- 神経バイオロジカル要素
- 環境要素
- 栄養欠陥
- 食物不耐性
- 鉛毒素
- 免疫不全
- カンジタ・寄生虫

などの要素を取り上げていました。ではこれらの問題に対してなぜ食事が重要かというと、

発達障害のある患者の多くが、牛乳や麦のたんぱく質を分解できず、これらオピエイトたんぱく質という行動に異常を起すものへと転化されるため」

ということが一つの考えとして紹介されていました。



甘いものであれば、子供はよけいそれを欲しがります。しかし、子供がよく口にするものにはミルクや小麦は多く使われています。結果として、これらの食べ物を多く摂取しているんですね。





食事療法を行うときのキーポイントは、いつでも「代用」品を利用することです。ミルクがだめならば、ポテトミルク、アーモンド、米ミルクなど、代用できる数も最近は増えています。

パンやクッキーでいえば、グルテンフリーのものも活用できますし、カルシウム不足の対応は、サプリメントで補うことが可能です。





 食事に利用できるものもちゃんと紹介されています。コーンやライス、カッサバ、豆。ミルクの代用としてポテトミルク、米ミルク、アーモンドミルクなど。ポテト、スイートポテトもOKです。その他にココアなど。できるだけ魚介類は避け、赤身の肉も食べることができます。いうまでもなく、やさいやくだもの。ナッツ。甘味料については、キシリトールやステビアを利用してください。






ドミンゲス博士が実際に娘さんとともに歩んできた食事療法を紹介されているので、実用的な情報がとても多い講演でした。

彼女の最初の「慢性疾患」に対する恐怖と将来の不安が全てを包み込み、どうすれば良いのか分からない中、光を求めてすすみ続けてきた結果、同じ思いをもったたくさんの保護者の方とつながることができ、ドミンゲス博士は誇りをもって、「 恐れるものはありません 」と語っていました。

ポリーナさんは、レット症候群ですが、5歳のときに医師が言ったこととは反対に、とても元気に活動するティーネイジャーです。



また一つ、障害をとおして成長していく子供たちの使命の大きさとそのこどもたちと保護者のサポートを実感できるセミナーとなりました。

2008/08/13

自閉症-大学において

自閉症に関連する障害、アスペルガー症候群の生徒たちは、大学でも様々な挑戦にぶつかっている、という記事がCNNの電子版に紹介されていました。

http://www.cnn.com/2008/HEALTH/conditions/08/12/autism.college.ap/index.html


- 166人に1人が自閉症、10年前は2500人に1

- 自閉症に関する障害をもつ生徒は友達つくりに苦労

- 専門家‐生徒は自分たちを弁護しなくてはならない

- 大学に自閉症のための組織があるかを知る必要がある


以下が内容の要約です。

ダン・ハケットさんは、ペンシルバニア州のピッツバーグにある短大(Community College of Allegheny County)に通っていました。しかし、スケジュールの調整や宿題の管理をすることが難しく、学生生活がうまくいっていませんでした。

そんなとき、彼は「自閉症/発達障害のための達成プログラム(AHEADD -Achieving in Higher Education with Autism/Developmental Disabilities)」があることを知ります。このプログラムでは、ダンさんような生徒をサポートする体制が整えられています。

政治学を専攻とする21歳の彼は、この組織のサポートを受けることで、5ポイント基準のうち1.5であった最初の学期から、3.6まで成績を上げることができました。

グウェンドリン・ダンギーさんはNASPAとよばれるワシントン州所在の学生問題を取り扱う組織のディレクターであり、大学が、障害のある生徒を受け入れる準備ができているかを調べる必要が大いにあることを述べ、「これは、(大学生活において)どの生徒に対しても『成功』への土台を築いていくためです」と語っています。

生徒たちは、自分たちの立場を伝えていく発言者となる必要があり、自らが「変化」となっていかなくてはいけない、と述べているのは、ジョージ・ワシントン大学のヘルスリソースセンターのドーナ・マルチネス代表です。「(大学生活は)高校から見ると、夜も朝も、全く異なる世界です」と述べています。

10年前は、言語障害や社会性に問題のある子供のみが自閉症と診断されていました。しかし、1990年以降から、自閉症の定義はより広くなり、現在では軽度や関連する症状を含めて、「自閉症スペクトラム障害」として知られるようになりました。


1990年代で「自閉症」と診断された子供たちは、大学生となる年齢になっています。

自閉症のためのプログラムを導入している大学には、マーシャル大学(Marshall University)があり、ここはウェストバージニア州の自閉症トレーニングセンターの本部があります。アスペルガー症候群の生徒のための大学プログラムでは、大学院生が自閉症の生徒に対して宿題を整理したり、社会的生活、また日常のスキルを学ぶサポートを提供します。

プログラムの費用は一学期につき3200ドル(35)で、アドバイザーは生徒と一日にわたり数回話す機会があり、教授との週一の面談、そして社会的な活動参加の手助けもあります。他には寮での生活やカフェテリアでの食事のサポートも行っています。

プログラムコーディネイターのマーク・エリソンさんは、「生徒たちに教えることは、教室で受ける授業は50分。大学で最も少ない時間を過ごす場所は、『教室』だということをアドバイスしています」

親御さんは、子供たちが通う大学に、このようなサポートやトレーニングできる組織、また社会的な活動に積極的に参加できる機会があることを確認するべきです。また、自閉症の生徒たちは、このようなプログラムがあったとして、自らサポートを求めようとしません。そのサポートを受けられるような環境つくりも、生徒にとって重要でしょう。

AHEADD、ピッツバーグに本部をおくこの組織は、現在ダラス、ワシントン、アルバニー(NY)にもオフィスを開き、一学期につき4200ドルから5700ドル(46万~52万円)の費用でサービスを提供しています。

2008/08/07

ヤフーグループが始まりました!

みなさん、こんにちは! 
7月8日に、「自閉症・広汎性発達障害のための、バイオロジカル療法クラブ」と題した、ヤフーグループが始まりました。

グループの説明の一部抜粋:


このヤフーグループでは、アメリカの「グレートプレインズ研究所」の日本事務局が運営し、参加者から出される質問につい て、自閉症のバイオロジカル研究分野で最先端を行く、ウィリアム・ショー博士による返信も交えて行っていきます。バイオロジカル療法に関して、質疑応答や 意見交換を行う場とし、保護者、医療関係者、またケアが必要な子供たちに関わる多くの方々に、バイオロジカル療法について有効な情報を提供することが目的 です。研究所の検査についての質問、またバイオロジカル療法における一般的な疑問、サプリメントについてもっと知りたい方は、是非ご参加ください。』


このグループをはじめて1ヶ月ほどですが、すでにいろんな質問が出ています。

● 有機酸結果で出た代謝物への対処法
● GFCFを実際に行った後のお子さんの状態
● GFCFの手助けとなるサプリメント情報
● 原材料 ― 摂取して良いものとそうでないもの
● カンジタに有効なサプリメント情報

参加者のみなさんは、バイオロジカル療法について全く知らない方、もしくはいろんな文献をすでに読んでいてかなり精通している方など、それぞれレベルが異なります。このヤフーグループでは、みなさんの質問や投稿、ディスカッションにより、少しでも理解を深めていけるよう、様々な角度からバイオロジカル療法を論議していきたいと思います。

興味がある方は、是非こちらからご参加ください。


事務局より


2008/07/11

今までの成長とこれから

みなさんこんにちは!

先月、アメリカテレビ業界の大手CNNのチャンネルで、自閉症のお子さんをもつ女優Jerry McCarthy(ジェリー・マッカーシー)Larry King Liveに出演していました。ここでは彼女の自閉症のお子さんの2歳の時の診断から、現在に至る様々な挑戦を語り、自閉症のお子さんとご家族の方に希望を与えています。

これはとても重要な内容ですので、後日、このブログで取り上げてみたいと思います。

スクリプトはこちら。(全て英語です)


今回はGPLの成長についてです。


GPL設立から12年。多くの変化と成長がありました。1998年より、CLINICAL LABORATORY IMPROVEMENT AMENDMENTS(臨床検査改善修正法案)を取得しました。これは、米国におけるすべての臨床検査行為の調査と規制のための法律であり、GPLはこの法案によって、臨床検査室、研究所としての認定を受けています。

そして、The College of American Pathologists(アメリカ病理医師会)により、検査と教育プログラムにおいても認定されました。



ウェブサイトには、英語をはじめ、スペイン語、日本語、フランス語、ポルトガル語、オランダ語、イタリア語で情報を得ることができ、現在では世界各国から検査が送られきています。代表的な国を挙げると、メキシコ、スペイン、日本、フィリピン、香港、韓国、クウェート、サウジアラビア、フランス、イタリア、イギリスなどです。中でもアジア諸国からの検査は近年非常に多くなってきています。それだけ、より多くの方が、健康に生きるための道しるべを探っているということでしょう。


世界に向けて発信される当研究所のメッセージは、これからさらに広がっていくことでしょう。


次回は「検査の流れ」についてです。

2008/05/07

GPLのサービス

みなさん、こんにちは!

だんだんと暖かくなってきたここカンザス州です。日中は20度まで上がりますが、夜は多少冷え込みます。日本の桜のように、アメリカ中西部には春を象徴する花がありません。(少なくともここカンザスでは) 春を感じさせるものは、人々の服装であったり、緑が増してきた木々でしょうか。


さて、今回はGPLのサービスについてお話します。


GPLでは現在35種以上の検査を提供させていただいています。サービスの内容は、送っていただいた検体により検査を行い、その検査結果をドクター、また患者様にお送りし、結果は何を意味するのか、そして何をするべきかのアドバイスを提供しています。


私たちは「研究所」であり、通常の担当医の代わりとなる役目ではないので、薬の処方や臨床的なアドバイスをすることはできません。しかし、結果の意味の詳細を知りたい親御さんのために、検査結果の内容についての説明を行う、「栄養士との電話相談」サービスも行っています。このサービスは30分間で、費用は無料です。栄養士は日本語は話せませんので、もし栄養士に直接質問したい方は、日本事務局までご連絡ください。こちらから追って返信させていただきます。



提供している検査は・・・・

尿検査

- 有機酸検査

- ペプチド検査

- アミノ酸検査

- メタル尿検査(設定なし/時間設定/24時間採取法)

- クリプトピロール

- 尿酸


大便検査

- 酵母菌検査

- 広範囲大便分析検査

- メタル便検査


血液検査

- 食物アレルギー検査(IgGIgE

- 免疫不全検査

- メタル血液検査

- アミノ酸プラズマ検査

- 吸入アレルギー検査


以上のものが代表的な検査になっております。

「 なぜこれらの検査が重要であるのか 」、「 検査から何が分かるのか 」、「 検査結果に基づいて何を行うべきなのか 」、をこれから分かりやすく読者の皆様にお伝えしていきたいと思います。

次回は「 GPLの今までの成長とこれから 」についてお伝えします!


GPLウェブサイト