自閉症に関連する障害、アスペルガー症候群の生徒たちは、大学でも様々な挑戦にぶつかっている、という記事がCNNの電子版に紹介されていました。
http://www.cnn.com/2008/HEALTH/conditions/08/12/autism.college.ap/index.html
- 166人に1人が自閉症、10年前は2500人に1人
- 自閉症に関する障害をもつ生徒は友達つくりに苦労
- 専門家‐生徒は自分たちを弁護しなくてはならない
- 大学に自閉症のための組織があるかを知る必要がある
以下が内容の要約です。
ダン・ハケットさんは、ペンシルバニア州のピッツバーグにある短大(Community College of Allegheny County)に通っていました。しかし、スケジュールの調整や宿題の管理をすることが難しく、学生生活がうまくいっていませんでした。
そんなとき、彼は「自閉症/発達障害のための達成プログラム(AHEADD -Achieving in Higher Education with Autism/Developmental Disabilities)」があることを知ります。このプログラムでは、ダンさんような生徒をサポートする体制が整えられています。
政治学を専攻とする21歳の彼は、この組織のサポートを受けることで、5ポイント基準のうち1.5であった最初の学期から、3.6まで成績を上げることができました。
グウェンドリン・ダンギーさんはNASPAとよばれるワシントン州所在の学生問題を取り扱う組織のディレクターであり、大学が、障害のある生徒を受け入れる準備ができているかを調べる必要が大いにあることを述べ、「これは、(大学生活において)どの生徒に対しても『成功』への土台を築いていくためです」と語っています。
生徒たちは、自分たちの立場を伝えていく発言者となる必要があり、自らが「変化」となっていかなくてはいけない、と述べているのは、ジョージ・ワシントン大学のヘルスリソースセンターのドーナ・マルチネス代表です。「(大学生活は)高校から見ると、夜も朝も、全く異なる世界です」と述べています。
10年前は、言語障害や社会性に問題のある子供のみが自閉症と診断されていました。しかし、1990年以降から、自閉症の定義はより広くなり、現在では軽度や関連する症状を含めて、「自閉症スペクトラム障害」として知られるようになりました。
自閉症のためのプログラムを導入している大学には、マーシャル大学(Marshall University)があり、ここはウェストバージニア州の自閉症トレーニングセンターの本部があります。アスペルガー症候群の生徒のための大学プログラムでは、大学院生が自閉症の生徒に対して宿題を整理したり、社会的生活、また日常のスキルを学ぶサポートを提供します。
プログラムの費用は一学期につき3200ドル(約35万)で、アドバイザーは生徒と一日にわたり数回話す機会があり、教授との週一の面談、そして社会的な活動参加の手助けもあります。他には寮での生活やカフェテリアでの食事のサポートも行っています。
プログラムコーディネイターのマーク・エリソンさんは、「生徒たちに教えることは、教室で受ける授業は50分。大学で最も少ない時間を過ごす場所は、『教室』だということをアドバイスしています」
親御さんは、子供たちが通う大学に、このようなサポートやトレーニングできる組織、また社会的な活動に積極的に参加できる機会があることを確認するべきです。また、自閉症の生徒たちは、このようなプログラムがあったとして、自らサポートを求めようとしません。そのサポートを受けられるような環境つくりも、生徒にとって重要でしょう。
AHEADD、ピッツバーグに本部をおくこの組織は、現在ダラス、ワシントン、アルバニー(NY)にもオフィスを開き、一学期につき4200ドルから5700ドル(約46万~52万円)の費用でサービスを提供しています。
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